健友俳壇 第11回  (令和元年7月)

健友俳壇は、会員の皆様が気軽に参加できる事業として、平成26年7月号から掲載が始まりました。

一般の句と健友旅の句に分けて選句と講評をさせていただきました。

一般の句

●特選(三句)

  ◎ 汗かくも 生きる道あり 通院す    日野原 志津江

  「汗かくも 生きる道あり」がいいですね、きっと病も治る気がします。

若葉揺れ 並んで踊る ランドセル   宮川 修一

   ランドセルが走るではなく「踊る」にしたところが良いですね。

 うたた寝を なぞるが如く 抜ける風  日向 日出子

   「なぞるが如く」が効いています。とても良いですね。

●入選(六句)

荒梅雨に 耐えて見守る 道祖神   島田 あい
道祖神が見守ってくれているというところが良いですね。

 ゆるやかな 川面手招く 桜かな   矢部 登喜子
さくらが咲いている景が良く見えます。

 青空や 吸い込まれるか せみの声  田村 弘治
青空・吸い込まれる・せみの声が良く解ります。

 湯殿から 流れ来るのは 田植え唄  武居 正次
 のんびりした感じがよく解ります。

 夏場所 平幕令和の 初づくし    古賀 のり子
大相撲がおもしろかったのですね。

 網だなに ピンクのリュック 夏休み 高橋 洋子
夏休みとピンクのリュックの関係が解りづらいですが、いい句ですね。

健友旅の句

●特選(三句)

◎ 紅梅舞い 亡き父よぎる 青い空   小城 恭子

      作者は亡き父と一緒に見た梅を思い、ふと見ると青い空であった。良いですね。

 梅の香と ワイングラスに 遠き富士 後藤 ふみ子

  「遠き富士」が効いています。ワインは赤ですか?


青空に 溶けこむ梅花 萌ゆる木々    田村 弘治

「青空に溶け込む梅花」という視線が良いですね。

●入選(六句)

梅の木や しずけさはこぶ 古木かな 青山 幹子
「しずけさはこぶ」が効いていますね。

香ぐわしき 梅のトンネル 枝をよけ  赤塚 きみ
「枝をよけ」にやさしさが感じられ、ほっとします。

つくばやま 赤勝て白勝て 梅合戦   岩瀬 雄一
 紅梅、白梅がいっぱいあるのが見えます。梅合戦がおもしろい表現ですね。

 吹く風に 香りただよう 梅日和   小島 基之
 梅日和が効いています。とても良いですね。

 山笑い 福来たれよと つくば旅   宮川 修一
「健友」の楽しそうなつくばの旅ですね。

梅東風や 筑波を仰ぐ  健の友     矢部 登喜子
「健の友」を「友の健」にしたらどうでしょう。

投稿の句

一 般(五句)

蝉しぐれ 彼方に涌き立つ 積乱雲        金井 信男

杖持ちて 貝がらさがし 逗子の浜         大塚 やい子

◎ 夏草の  茂る勢い   植木のむ     山田 理

◎ 老鶯か  高尾の山路  分け入りて    日向 義博

◎ 緑こく  木々夏の葉に  聖母月         館山 育子

健友旅(八句)

◎茅葺きの   春風わたる   萬里荘     荒井 操

◎晴空に    凛と咲く梅   清々し    KKさん

◎日射し浴び  福来梅の木   頬染める   古賀 のり子

◎筑波領の  匂い立つごと  梅や梅     日向 日出子

◎けもの道  分け入る先に  椿落つ     日向 義博

◎背を屈め  梅林を行く   頬に風     守屋 俊明

◎老い忘れ  枝くぐり行け  白梅郷      山田 常雄

◎つくばさん  うめのはなみて つかれたね  山田 博

俳句を作る約束の一つに季語を入れて作ります。
季語は様々なものを表し、イメージを膨らませ、伝えていきます。ですから季語は、十七音という短い俳句の中で、想像力を広げるもっとも大切なものです。季語の使い方を考えながら俳句をつくりましょう。
                                               今井弘雄
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