牙の抜けた寅   茂木良一

私は五黄の寅、丸寅である。

昔は、きつい性格と言われ、物事を突き詰めるような
性格だった。

今では、12年間も遊び呆けて気ままに過ごすような生活
ができるように変わった。

無論、意に沿わないこともあり、腹が立つこともあるが、
「まあ、いいか」「所詮、ごまめの歯ぎしり」と諦めることが
できるようになった。牙が抜けたんだろう。

実は、私は年齢のことも考えず、「早く寅年が来ないか
な~」と思っていた。信州諏訪大社の御柱祭の年だから
である。

6年ごと、寅年と申年に行われる。4月の山出し・木落と
し、5月の里曳き・立御柱、9月の小宮祭。友人宅に泊まり、
地元の法被を着て、御柱を引く。

娘は木を引っ張って何が楽しいのと言うが、八ヶ岳をバック
に6年毎に名前も知らない村の人と「久しぶり」「元気だ
った」
と話しながら「よいさー」と綱を引くのが楽しいのである。

一刻も早くコロナが収まって欲しい。私の最後の御柱祭参
を許して欲しい。

6年後はこの世にいても流石に御柱は引けないだろう・・・。

私は、煩悩の塊なんだろうか。そろそろ年貢の納め時なのに、
遊び心が収まらない。

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