「ゴミの星のチビット」が誕生するまで 関根一夫
地面がゆれた。区長、商連会長、町会・青健役員も列席するというので参加した。志村1小の役員有志の酒席でのことであった。
会場の志村1小の中庭には照明設備があったので10月下旬の6時ごろも明るかった。早々、新潟に大きな地震が発生したことを皆が知ることになった。後に語り継がれる平成16年の新潟県中越地震だった。
見舞金を被災地に、募金が始まった。町会長会議で町会員宅を一軒ずつ対面でと願った。見舞金も常盤台には叶わなかったが、3番目の金額となった。
このことが、ある取り組みを後押することになった。環境行動委員会事業の一環として、地区にある保育園を対象に環境教育を東清掃事務所の協力のもと実施し園児たちに好評を得たが、一つだけ気になった。
紙芝居を使った演目は清掃車や集積所の写真で子供たちには、ピンとこなかった。子供受けするようなものにできないか、幸い管内にアニメ作家がいた。作家、清掃事務所を交えて数回の会合をもった。席上、絵本ではとの副所長提案があり、皆、賛同し「ゴミの星のチビット」が誕生した。
蓮沼仲町会長の紹介で印刷製版会社が安価でと準備が整った。予定部数は管内の小学校低学年生徒(志村1~3小)全員と区内小学校全てで1000冊とした。
100万円程度が必要であったが、町会に頼ることを念頭に置いてのことだ。当初は、管内にある企業を対象による募集であったが個人によるものが多かった。勿論このことは、支部長の承諾を得ておこなった。
一口5000円で絵本に協力者の氏名を載せることを条件に実施した。140万円を超える募金額に達しめでたく絵本が完成した。思いの外、多額になり総数2000冊にもなった。因みに、中央図書館管理係長の協力で、全図書館にも蔵書してもらった。
今更ながら町会の力は凄いと感心し、清水には感謝の念で今でもいっぱいである。退職までと思った職場は5年で異動となった。西清掃事務所にはあの時の統括技能長がいたから心強かった。
職員は機敏で、ごみ処理能力は天下一品、長年培った賜物である。最近は、ごみ収集にも委託が目に付く。特に生ごみは、夏になると細菌兵器になる。果たしてよいのだろうか。必ずくるであろう大震災に備えて、自前の清掃車や職員を確保することが大事である。清掃事業は、いわば自衛隊であると思うし、当区生まれとして危惧している。